石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.10.16
荷前(のさき)の奉献
テーマ:境内

 

荷前とは最初に到着した荷、初穂(はつほ)のことで、だい一番に感謝の意を込めて、神様にお供えするものです。

古代には新穀に限ったことではなく、狩猟、漁業などの生産物の初物も神様に奉ることになっていました。

昨日行なわれた当神宮の大祭、ふるまつりでもお旅所の田町から馬に乗り、衣冠装束の稚児が御幣を持ち、22名の従者をしたがえて社参

しました。

この中に荷前の使(のさきのつかい)と称して、根のついたままの新穀の稲穂を青竹の両端に束ねて持参し、大祭の神饌に続いて神前に供え

られました。

この荷前は恒礼に従い、しばらくの間拝殿にささげられることになります。

2018.10.14
出番を待つ
テーマ:境内

 

いよいよ明日の例祭が迫ってきました。

今夜は参籠(さんろう)と言って、神職は神宮にとまり、明日の大祭斎行にむけて、心身ともに万全を期することになります。

15日午前10時より拝殿にて例祭がはじまり、氏子よりの幣帛(へいはく)に続いて、お旅所の田町より献納の初穂の荷前(のさき・穗の

ついたままの稲株)もお供えされます。

お祭りは1時間30分ほどで終わり、午後1時からは片道4キロに及ぶ田町までの渡御となります。

渡御に加わる方々は氏子の皆さんで、神宝所役は武士の着用とされる直垂(ひたたれ)の装束、渡御奉仕者は白丁(はくちょう)というい

ろいろな物が持てるよう白い布製の狩衣(かりぎぬ)に袴を着用します。

総勢が200人近くとなるため、それぞれの装束は改められて大きな部屋に準備され、乗馬用の甲冑(かっちゅう)以下、全ての装束が調

(ととの)えられ、いよいよ明日の出番を迎えることになります。

2018.10.10
渡御(とぎょ)の行列
テーマ:境内

 

15日の大祭を前に殿内をはじめ境内各所で、その準備が進んでいます。

拝殿には当日午後1時からの渡御に際し、威儀物として所役が奉持する神宝(しんぽう・古くはじんぽう)が奉安(ほうあん)されています。

神宝は御盾(おんたて)、御鉾(おんほこ)、御弓(おんゆみ)、御矢(おんや)、御太刀(おんたち)の5種となっていて、神様のお乗りになる御

鳳輦(ごほうれん)の前方を行くことになります。

渡御の列の先頭には、先払(さきばらい)として大紋烏帽子(だいもんえぼし)に金棒を持って、4キロ先の田町の御旅所まで進みます。

列次は全体で200名近くになり、氏子62ヶ町の人々により奉仕されます。

広く「ふる祭」と呼ばれていて、その起源は永保年中(1081~1084)に白河天皇が奉幣にあわせて、歌舞走馬十列を奉納されたこと

に始まります。

昨年は雨でお渡りは中止となりましたので、今年は皆さん楽しみにされています。

2018.10.08
神うしはきます
テーマ:境内

 

「うしはく」とは「領く」と書き、うなずく(頷く)ではありません、本来の意味は主(うし)として佩(は)くから来ており、あるじとして領

有する、支配するという意味です。

『古事記』の上巻に「汝(な)が領(うしは)ける葦原の中つ国は我が御子の知らす国・・・」とあって、この場面はあなたの領有している葦

原の中心の国はわが子の治むべき国であるので、大国主命に対し国を譲(ゆず)ることを迫っているところです。

結局、国土を天孫に献じて、大国主は姿を隠し、そのかわりに立派な宮殿を建てたのが、今に出雲大社ということになっています。

これが国譲り神話(くにゆずりしんわ)と言われるものです。

15日の例祭を前にして渡御のとき、神様がお乗りになる御鳳輦(ごほうれん)がすえ置かれる神うしはきます清浄の場所として、注連縄が

ひき廻らされています。

2018.10.06
落葉の表情
テーマ:境内

 

9月の下旬より境内の桜はすでに散り始めており、毎朝掃き掃除の後、他の落葉と共に箕に入れて、山の奥に片付けることになります。

桜の落葉は他の落葉樹に先駆けて、朝の爽快な冷気とともに散り始め、モミジなどの本格的落葉の頃にはすでに枯木立になっています。

落ちた葉のほとんどは虫喰いで穴が開いていたり、全面に黒い染みがあったり、黄・赤・黒褐色など決して美しいことはなく、木の本体が

不健康な気がしますが、これで普通の姿だそうです。

落ちていると随分無表情な葉ですが拾い上げると、俄然表情をあらわにして対話をしてきます。

よく見ると、それぞれに面持ちがあり、中には虫喰いで怒っているもの、笑っているもの、なかなか面白い表情をしています。

皆さんも暇な時は落葉とお話しを。

(大きな声では疑われますので注意が必要です)