石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2017.02.28
撓垂(しなだ)れるクリスマスローズ
テーマ:境内

今 山の辺の道周辺では春の野草の開花に先立って、クリスマスローズの花が所々で咲いています。

もちろんその名の通り、日本原産ではなくヨーロッパからの伝来で、暖かい所ではクリスマスの頃から開花するので、この名前がつけられ

ています。

野原での開花は正月以降になることが多く、今頃の日中では豊かな日の光を受けて、多くの花が咲き出します。

しかしながら冷え込む朝はやっと咲き出した折角の美しい花びらは撓垂れて、ひたすらに寒さに耐え忍び、昼の暖かさを待っています。

今日は七十二候では、草木萌動、大地の草木に新芽が萌(きざ)し始める時節です。

そろそろじっとしていた冬眠からさめて、年はいけどもめばえないといけませんよ。

2017.02.25
微睡むニワトリ(まどろむ鶏)
テーマ:境内

随分と昼間が長くなっているのを実感する毎日です。

今月の1日と末日では日の出は約30分早くなり、日の入りは同じく30分遅くなって、都合1時間デイタイムが増えています。

明るい日差しを背に受けると、新陳代謝のにぶい私でも体中ポカポカとして、心もなんだか暖かくなってきます。

ニワトリ君たちも正月の喧騒を無事乗り越えて、平常の生活に戻ったせいか、明るい春光を浴びると、夢の世界に誘われるのか、ウトウト

としているように見えます。

小子もウトウトしたいところですが、代謝が悪くきっと今頃だと間違いなく風邪を引くから要注意です。

2017.02.22
吾玉拾ふ(われたまひりふ)
テーマ:境内

この月は秋の豊作をいのる祈年祭(きねんさい)が各地で行なわれ、市内の氏子区域の各神社では、土・日曜に集中して行なわれます。

豊作を導いていただく神様は、稲魂(いなたま)や宇迦御魂(うかのみたま)のお力によるものと考えられていて、このたまはいくつかに分か

れ、増殖もするとされていました。

人の体に内在するタマも、いきいきと活動し増殖されれば、より活力のある体になると万葉びとは考えていました。

旅に出ても、海辺などでたま(玉)を拾うことが詠まれています。

丸いものに霊魂は宿り、玉は遠い常世の国から波にのって、海岸に打ち寄せられ、その玉を身につけることにより、元気に健康で過ごせ

ると信じられていました。当宮の玉の緒祭も同じ主旨です。

「妹がため 吾玉拾ふ 沖辺なる 玉寄せ持ち来(こ) 沖つ白波」(9-1665)

愛(いと)しい人のために、私は玉を拾っています。沖から寄せて来る白波さんよ、元気になる力のある玉を持って来て下さいね。(少々意

訳しています。違約ではないですよ。)

2017.02.19
増す苔の輝き
テーマ:境内

昨日が立春後15日目で、降った雪が解けて水となり、雪に変わって雨が降る雨水、これから少しずつ草木の芽が萌え出づる時節と言うこ

とです。

時恰も本日は五穀の順調な成長、豊穣をいのる祈年祭が行なわれる日でもあります。

一雨ごとに水温(ぬる)み、その雨を植物たちは喜んでいるようで、苔の緑の輝きが随分と美しくなってきました。

春の到来を手放しで喜んでいると、すぐに冴え返る日がやって来るので、寄る年波には注意が必要、まだまだ気を引きしめて過ごさないと

いけません。

2017.02.17
松苗を供えて祈年祭
テーマ:境内

来る19日は古い伝統に基づいて「としごいのまつり」と称せられる祈年祭(きねんさい)が、大祭式で行なわれます。

一般に祈年祭は17日に斎行されていますが、当神宮では戦前の祭日に従い19日となっています。

これは明治期、奈良県には官幣社が10社あり、奉幣や奉仕員、装束などの都合で1日では、10社すべて奉仕できないので、17日以降

それぞれの日が決められていました。

祈年祭は広くおんだ祭(おんだ)と言われて、五穀豊穣と国家・国民の安寧が祈られ、農耕の所作を面白おかしく真剣に予祝の行事を伴って

います。

この時、必ず登場するのが苗松(松苗)で、県内ではいろいろな形があり、当宮では稲穂が付けられています。

昨今は自然災害が多くなっていますので、天候順調、世の中の平穏無事を願って、心して奉仕したいと思っています。