石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2017.07.28
白龍降臨?
テーマ:境内

 

白龍は古代中国では、天上界の最高神である天帝に仕えていた龍とされ、空を飛ぶ速さは一番速いと言われています。

上古の日本でも龍についての記述があり、『日本書紀』に龍や龍馬が出てきます。

「紀」の孝徳天皇の白雉元年2月の条には、王君の徳が全国に行き渡ると白雉(白いきじ)などが現れる吉祥のあることが記されています。

これは王が人のために仁政を行い、祭政が正しく行われている時に起こるとあって、応神天皇の世には白い烏(からす)が現れ、仁徳天皇の

時には西方を守護する神聖な龍馬(りゅうめ)が出現したとあり、このように今に至るまで祥瑞が現れて有徳の王に応える、その例多しと記

されています。

夜中の白龍の出現を瑞祥と見て、自然災害の多発、悲しい事件の多い昨今、おめでたいこと、嬉しいことが起きる吉兆と考えるきっかけと

したいものです。

2017.07.25
苔の生(む)すまで
テーマ:境内

 

苔生すとはコケが生えるほど長い年月がたつことを意味しており、国歌「君が代」にも詠われています。

古く『万葉集』にコケが歌われていて、12首ほど登場し、こけむすと表現される例が多く、神さびた印象をも併せ持った内容となってい

ます。

表情をかえないコケはもの静かで、静寂の気を添えるもので、茶室の庭の演出には必須のアイテムとなります。

集の漢字表記では蘿・蘚・苔とあり、一種のコケを指しているものではなくて、総称として用いられています。

主として木の幹や枝に見られるので木毛(こけ)の意味で、花は咲かなくて、胞子で生長します。

世界で約2万種のうち、日本には約2千種あり、神宮境内にも多種生育しています。

雨上がりの境内には、緑の鮮やかな色を放つ青苔が見え、気分も落ち着き、汗もひいて、清々しい気分になりますよ。

2017.07.21
木洩れ日に
テーマ:境内

 

雨上がりの深い森の中に日が射し込むと、忽ちに湿気が満ち満ちて、少々息苦しさを覚えます。

それでも暫くすると体のほうが慣れてきて、時折に吹きぬける風が爽やかさを運んできてくれるのがわかります。

一面の地面を覆う杉苔の上にはどこからともなく飛んで来て、芽を出し二葉三葉となった見るからにかわいい杉、桧、樫などが目につきま

す。

杉苔は意外と茎が長く、密生しているので、この中で種から生長するのは稀なことで、長い時間が必要となります。

土は柔らかいので根は曲らず一直線に真下に伸び驚くほど細長く地上部分の3、4倍となります。

朝夕は斜光で届かず、昼間の時間帯だけ高い枝葉から差し込む木洩れ日が優しい光を届けてくれるのです。

これが大きくなるにはちょうど良い光の量なのかも知れません。

森のシステムはうまくできているのです。

2017.07.18
午前4時30分
テーマ:境内

 

夏至より1ヶ月ほど経つとやはり夜明けが遅くなってきているのがわかります。暦を見ると3日で約2分ずつ遅くなっており、まも

なく当地の日の出の時刻は午前5時になります。

午前4時30分、どっしりと重い曇り空に、鶏鳴が響き渡ると、一瞬にして暁が現れてくる気がして、遠く近くで蜩(ひぐらし)の整った声

が波状をなして聞こえてきます。

つい数日前までの初鳴きの声が途切れ途切れに聞こえていたのが嘘のようで、毎日の練習の成果が伺えます。

万葉人も同じ声を朝夕に聞いていたようで、『万葉集』には題も含めて9か所に出てきます。

その蜩の鳴くかなかなの声に包まれる拝殿の吊り燈籠が、床板を照らし出す頃、神様に朝の御饌(みけ)を献る日供祭(にっくさい)が宿直の

神職により奉仕されます。

この午前4時30分頃の朝まだきに、時の大らかに流れ行くのを眺めていると夜明けとともに大自然の発する活力が得られそうで、至福の

時間となります。(皆様は夢の中の時間となっていますよね。)

2017.07.14
お散歩に
テーマ:境内

 

今シーズンは親鳥が子育てを途中で放棄することなく、懸命に抱卵、以後順調にひなが成長しています。

ここ数年ではなかったことで、なぜこんな嬉しい結果になったのかは良くわかりません。

最初に12個の卵を親が必死で、かかえて温め育てたその姿を見て、他の親が子育てを学習したのかも知れません。

子育ての良い手本を間近に見聞きしたことにより、潜在的能力が蘇ったのかも。凡人にはこれくらいの推量しかできません。

大きく3つの家族となっており、だいぶ大きく成長した12羽のファミリーと少々大きくなった6羽と、まだまだ小さいヒヨコ2羽の家族

となっています。

それぞれにまだまだ狭い範囲のお散歩で体の大小はあっても大きく離れずに親鳥について廻るひよ子ちゃんの姿は万人が目を組めるところ

です。

時間の過ぎるのも忘れて見入ってしまう可愛さがあり、ホッコリとして心の癒しになりますよ。