石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2017.07.11
風蘭の香ただよう
テーマ:境内

 

日が落ちて、境内に人影がなくなると神鶏も二羽三羽とそれぞれのねぐらに落ち着いて、物静かな参道となります。

この頃になると、微かな風のそよぎとともに日中では感じることのなかったほのかな香気が流れていることに気がつきます。

この香りの持ち主は木の上で白い五弁の花を咲かせている風蘭(ふうらん)に違いありません。

風蘭は高い樹上に着いて生育するため、なかなか入手困難で、古くより愛好家垂涎(すいぜん)の的となり、観賞用として多くの種類が栽培

されています。

『万葉集』に「蘭」の表記で、序や歌に出典していますが、当時は「らん」ではなく、「らに」と読ませており、どの植物に当てるかは諸

説があります。

『源氏物語』の「藤袴」の帖に「らにの花」が出ていて、「ふじばかま」の異名とされることより、諸説の候補の一つとなります。

集中には150種ほどの植物が詠まれていますが、はっきりわからず難解で複数の名前を推定しているものが結構あります。(何回読んで

も難しい)