石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2017.08.27
あらゆるうつしき青人草
テーマ:境内

 

「古事記」「日本書紀」「万葉集」など最古の書物に青人草(あおひとぐさ・蒼生・萬生)とよく出てきます。

人の多く生まれるのを草の成長力と繁り増えるのにたとえて、人々・国民のことを言い、民草という表現もあります。

表題の意味は、この日本に生きているすべての人たちと言うことになります。

この時期は神宮周辺につながる小径は草が猛然と伸び、草刈との競争となります。

古代の神話的世界では、自然のあらゆるものに精励が宿り、草木もみなよく言語(ものいうこと)ありと「日本書紀」にも記され、すべての

ものに生命と超自然的な存在を認識していて、草木もやかましい程にざわめいていたことが語られています。

また刈り取ったままの草は「荒草(あらくさ)」と表現され、人の手の触れない遠い野原の荒草は、清浄な敷物として設けととのえられるこ

とになっていました。

古代、身の廻りの草に種々の霊力を認め、草や木を結んでその力を得ようともしたものです。

熱苦しい夜は草を結んで枕にでもして、良い夢でも見たいものです。