石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.05.20
竹の秋
テーマ:境内

 

境内は常緑樹、落葉樹をはじめ、林床には草木が生育、竹の林もあって早春には筍(たけのこ)がたくさん生え出てきます。

いよいよ掘り出すぐらいになると、猪がやってきて食すると言う腹の立つことがたびたびあります。

竹の子は漢字の筍が示すように一旬(いちじゅん)、つまり10日で竹になると言われ、地上に顔を出す直前のものが美味とされ、食通の猪

はこの時期のものしか所望しないみたいです。

今頃になるとまだ皮をつけたまま、随分高く成長しています。

やはり相当の栄養を必要とするのか、周りの竹の葉は黄ばんで、中には強風に吹かれて飛び散っています。

これを見立てて、俳句の世界では竹の秋と称し、同じく麦の秋と言うものもあります。

今月の話題は緑ばかりなので、少々へそを曲げて秋を登場させました。

「竹の秋」はすでに江戸時代中期頃の書物に載せられていて、万象新緑となる情景の中で黄ばんで精彩を欠いている竹を見て秋を用いたも

のと思います。

麦秋も江戸中期には出典していて、いつの世も感性鋭く、うまい表現をする御仁(ごじん)はいるものです。