石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.06.15
苔の生すまで
テーマ:境内

 

梅雨の雨をうけて、苔が青々と生育していて、趣深いものがあり、これを苔茂ると言い、夏の季題となっています。

日本にはおおよそ2千種あると言われていて、『古事記』にも木毛(こけ)、蘿(こけ)の表記があり、八俣遠呂智(やまたのおろち)の体には

蘿や檜(ひのき)、椙(すぎ)が生えていたと記されています。

『万葉集』には12首に出ていて、「蘿」が10首、「薜」「苔」が各1首、用いられています。

木や石に苔が生えてくるには相当の年月がかかるので、「苔むす」は長い年月のたつことを意味しています。

古今集に「よみ人しらず」として、「わが君は千世に八千世にさざれ石の巌(いわお)となりて苔むすまで」とあり、わが君はいついつまで

も永遠に、小さな石が大きな石となり、更に長年月を経て、その岩に苔が生えるまで、この先長くお元気でいらっしゃるようにとの祝福を

詠んでいます。

よみ人知らずとあって、内容より紀貫之の生まれる前より広く一般に歌われていたのかも知れません。

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