石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.07.29
おはぐろとんぼヒラヒラと
テーマ:境内

 

「とんぼ」は古名を「あきづ(秋津・蜻蛉)」と言い、とんぼが群れ飛んでいる姿は平和で豊作のしるしとされていて、「あきつしま(秋津

島・秋津洲・蜻蛉洲)」は大和国のことで、広く日本の国を指しています。

すでに『古事記』に出ており、『万葉集』にも二首詠まれ、「あきつは(蜻蛉羽)」とあって、トンボの翅(はね)のことで、薄く美しい布を

表し、もう一首には「あきつひれ(蜻蛉領巾)」とあり、同じく美しい布が詠まれています。

どの種類のトンボなのか、よくわかりませんが、弥生時代の銅鐸(どうたく)にもその形が装飾されていて、相当古くからいく種類ものトン

ボが生息していたのでしょう。

この時期、少し足を伸ばして神宮の竹薮横の小道に行けば、ヒラヒラと翅(はね)が黒いところから名付けられた翅黒蜻蛉(はぐろとんぼ)が飛んでいます。

色・姿からするとこの連日の酷暑はめっぽう苦手のように見え、木陰の少々の木もれ日差す涼しい所で優雅にユラユラと飛んでいます。

棒状の長い腹部はメタリックの美しい光沢をしていて、ゆっくり観察していたいところですが、ヤブ蚊が多く、トンボ返りで社務所に帰っ

てきました。

2018.07.25
鏡池にワタカ
テーマ:境内

 

ワタカとはもと琵琶湖周辺に生息していたコイ科に属する淡水魚で、最近はめっぽうその数が減り、国の絶滅危惧種になっています。

そのワタカが当宮の鏡池にコイやフナ、一匹のアカミミガメと一緒に仲良く棲んでいます。

このワタカは神宮から歩いて10分ほどの所にあった内山永久寺の本堂の前にあった池から移されたもので、永久寺は明治の神仏分離で絶

えてしまい、消えた幻の大寺院と言われ、今は本堂池と周辺にわずかに石垣があり、それのみが当時の面影を留めています。

ワタカは水草類を主食としており、当地ではそのことより馬魚(ばぎょ・うまうお)と呼んでいて、その形も背面が盛り上がっていて、少々

ウマらしい姿となっています。

時折に木洩れ日の差す水面に上がってきて、涼しげに泳いでいますので、チャンスがあれば見られるかも。

(現在の出雲建雄神社の拝殿はその内山永久寺から移されたもので、国宝になっています。)

2018.07.22
蟷螂の斧(とうろうのおの)
テーマ:境内

 

蟷螂とはカマキリのことで、大きな相手がやってくると前肢を上げて、威嚇するのを「蟷螂の斧」と言い、自分のか弱い力をかえりみず強

敵に反抗することで、はかない抵抗のたとえに用いられます。

それでも強い肉食性で前肢は太く頑丈で鎌状となり、これを使って虫を食べる、なかにはカエル、トカゲも、ただし動いているものしか捕

獲しないらしい。

この時期は、体躯の大小に関わらず拝殿周辺でよく見かけ、どうも上方に進むのがお好みらしく、木階(きざはし)の擬宝珠(ぎぼし)の上で

留まっていることが多い。

その姿が結構厳(いか)つく、すぐに反応して前肢を持ち上げるので、掃除の時は困りものです。

それでもユニークな形と全身のミドリ、逆三角形の顔にある複眼は澄んだキレイな目でなかなか魅力的ですよ

2018.07.19
明くる東雲(しののめ)
テーマ:境内

 

高温で多湿の夜がやっと過ぎ、東の空がわずかに白みはじめると、神様に御饌(みけ・食物のこと)を奉(たてまつ)る朝御饌日供祭(あさみけ

にっくさい)が始まります。

直前に開けた楼門の前にはすでに賽銭が置かれてあって、真夜中の参拝であったのか、或いは朝の明けるのを待ちかねてのお詣りであった

のかも知れません。

只今の時刻は午前4時30分、当地の日の出は午前5時頃なので、まだ周りは少々薄暗く、人の姿も見えません。

この心落ち着く静寂(しじま)の中、遠くより鶏の鳴く声が聞こえてきて、自然との一体感が高まります。

例年はこの時間帯が、最も過ごしやすく、三文の得が実感できる唯一好きな時だったのですが、今年は異状に蒸し暑く、むしろご奉仕して

いると汗ばんできます。

これから先、日中が思いやられます。「命にかかわる危険な暑さ」と報道されていますので、皆様もくれぐれもご用心の程を。

2018.07.16
滴り手水鉢(したたりのてみずばち)
テーマ:境内

 

連日35度を越える日中は神宮の森も暑く、ご婦人たちは日傘をさして来られ、社務所から見ていてもカンカンと照りつけるお日様の酷熱

が傘から伝わってきます。

神宮周辺の青田は、日々稲が大きく成長し、もうすでに山も空も映さなくなり、一面青々となって見た目にも暑苦しい感じです。

唯一涼しげに見えるのは「布留社」とハッキリ刻名された手水鉢で、青竹の口から滴り落ちる水音や濡れて光る鉢面は水々しく暑さで焦げ

た心を癒してくれます。

どうぞ日中は緑蔭をつたってお越し下さい。

カレンダー
2018年7月
« 6月   8月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  
最近の記事一覧
カテゴリー