石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.09.02
山菅(やますげ)押し伏せて
テーマ:境内

 

今、神宮の森の木陰では藪蘭(やぶらん)が紫色の小さな花を多数穗状にして咲き出しています。日蔭なので紫の色がより一層美しく目につ

きます。

この花はやがて11月頃には紫黒色の実となります。

山菅(やますげ)はやぶらんの古名で、万葉集に12首もあります。

古語辞典を見ると「山菅の」は①山菅の実からみ(実)にかかる。②山菅の葉が乱れて伸びるから「乱(みだ)る」にかかる。③山菅の葉が勝

手な方向に伸びるので「背向(そがひ)[背後]」にかかる。④「やますげ」の「やま」と同音を含むので「止(や)まず」にかかる。とややこしい枕詞となっています。

『集』の巻11-2477番歌、作者不詳にて「あしひきの名に負ふ山菅押し伏せて 君し結ばば逢はざらめやも」とあって、歌意は少々

過激で、山菅を押し伏せるように、あなたがわたしを押し倒して、契りを結ぼうとなさるようなら、決してわたしは逢わないことはない

わ、と相手の積極的行動を期待していたりする、山菅は美しい花のわりになかなか厄介なのです。

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