石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.09.19
秋分の日に
テーマ:境内

奈良県指定の天然記念物のワタカ(コイ科の淡水魚)が泳ぐ鏡池には、この地を周遊する道があって、この道からは普段とは少し違った景色

が楽しめます。

この遊歩道に富岡鉄斎(とみおかてっさい)の筆による「諸霊招魂碑」が建っています。

富岡鉄斎は江戸末期から大正末期の人で、文人画家として有名ですが、幕末動乱のなかで強い勤皇思想に心を引かれ、維新後は歴史ある日

本各地を歴訪、明治9年には石上神宮の少宮司として赴任、当時神社界は衰微の極みにあり、由緒ある神社の復興に神官となって、粉骨砕

身して事に当りました。

当神宮にはこれの外に、参道入口の社号標も揮毫、大正2年の本殿竣功の記念品には鉄斎の下絵による扇が作られました。更には禁足地か

ら出土した大刀を納めた桐箱には「富岡百錬」の名で、この大刀の来歴を書きしるしています。

23日の秋分の日には秋季皇霊祭の遙拝式に続いて、この碑の前でも祭典が行なわれます。