石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.11.06
また現れぬ帰り花
テーマ:境内

 

今秋は夏の相次ぐ台風によることもあるのか、サクラ・タンポポなどが時節はずれに花を咲かせているのが話題になっています。

これを帰り花・帰咲(かえりざき)・忘花(わすればな)・狂花などと称して、俳句の世界では結構好まれています。

この現象は決して今年に限ったことではなくて、すでに『日本書紀』に出ており、履中天皇冬3年11月6日のこととして、履中天皇が皇

妃と市磯池(いちしいけ)に船を浮かべて、楽しんでいると盃に桜の花びらが散り入った。

天皇は怪しまれて、「この花、非時(ときじく)に来たれり。それ何処(いづこ)の花ぞ。汝(いまし)自ら求むべし。」(この花は咲くべきでな

い時に散ってきた。どこの花なのか。お前が探してきなさい)

そして、臣下は花を探し出し天皇に奉った。

この珍しいことを喜んで、宮の名を磐余若桜宮(いわれわかざくらのみや)としたと記されています。

履中天皇は当神宮と関わりが深くこれより前、皇太子の時争いがあり、石上振神宮に避難されたことが記載されています。

小春日和に、美しい妃はがまんすることとして、帰り花の桜花を盃に浮かべて、一献いただきたいものです。

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