石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2018.12.29
納めのブログ
テーマ:境内

 

今年も残すところ3日となりました。お歳暮や年賀状も送り終えて、家の大掃除も大方終え、お正月の準備は如何ですか。

本日29日にお正月飾りをするのは古くより苦立てと言われ、また31日は一夜飾りとして、どちらも嫌われていますので、明日30日が

良ろしいかと存じます。

当宮では大晦日が近づいてくると、皆様から届く各種お正月のお供え物を拝殿に飾ります。

特に鏡餅にはウラジロ、ダイダイ、干し柿などを添えてお持ちになる方もおられます。

皆様もお家の神様にしっかりお供えをして、気分スッキリ気持ちの良いお正月をお迎え下さい。

老婆心ながら忘れてならないのは山の神へのお供えもですよ。

これで今年最終のブログとなりました。

毎月10回の更新を目標に今回でたぶん完遂できたのではないかと思っています。

一年間お付き合いをいただきましてありがとうございました。

来る年も老骨に鞭打って、やって行きたいと思っています。決して期待はしないで下さい。

それでは良いお年を。

2018.12.26
神庫祭(ほくらさい)
テーマ:境内

 

拝殿の後方、禁足地の中に扉が左右にあって、御鍵(みかぎ)が2つある神庫(ほくら)と呼ぶ建物があります。

ほくらの「ほ」は秀の意味で、ひいでていること・すぐれていることの意で、古来より御神宝(ごしんぽう)を蔵する庫として特に神庫と称

されていて、校倉造り(あぜくらづくり)となっています。

当神宮には古くより本殿が無かったことより、大切なものをおさめる神庫があったとみえて、『日本書紀』垂仁天皇87年2月5日の条

に、石上神宮のご神宝を管理するイニシキノミコトが年老いたので、妹の大中姫にその役目を託されたところ、姫は「私はか弱い女です。

どうして神宝をおさめる高い立派な天神庫(あめのほくら)に登ることができましょうか」と言って辞退されたことが記されています。

ご神宝を蔵していること、つまりは神格の宿るこの神庫の前で、一年の終りに当り、12月31日午後3時より神庫祭(ほくらさい)が行な

われます。

この祭典に参列の時だけ、祭員と一緒に禁足地に参入することが許されます。

当日は引き続いて大祓式、除夜祭が執り行なわれますので、ご一緒にご参列下さい。

2018.12.24
千年寿く(ちとせほく)
テーマ:境内

 

神宮外苑のすっかり葉を落とした桜の枝に一際(ひときわ)存在感を主張しているものがあります。

これのことは『万葉集』にも詠まれていて第4136番歌に「あしひきの山の木末(こぬれ)のほよ取りて かざしつらくは千年寿くとそ」

とあって、大伴家持が国庁で正月2日の新年の宴をした時に詠んだものです。

山の木々の梢の「ほよ」を取って、かざしにするのは皆がいついつまでも無事で栄えるようにと、千年の長寿を祝ってのことです、とある

「ほよ」で現代では「ヤドリギ」と呼ばれているものです。

ヤドリギは宿木と書き、木に宿る草木のことで、すっかり枯れたようになった落葉樹の中にあって、こんもり大きく緑色をしている姿を見

て、強い生命力のあるものと信じ、古来より身につけてその力をいただこうとしたものです。

ヨーロッパではクリスマスに家々で飾り、特に今でも部屋の入口につけて、やはり万葉集に詠われているように、吉兆延寿、延命長寿の力

の宿る木の力をいただこうとしています。

門松もそうですが、緑なす常緑樹を飾るのは神様をお招きするもの、つまりは神宿るものということです。

今日、明日はお約束のケーキもいいものですが、木々の緑もいいもので、お飾り下さい。

2018.12.21
天皇誕生日
テーマ:境内

 

来る23日は国民の祝日となる天皇誕生日で、あまり用いたくはないけれど、次の天皇誕生日は再来年となります。

天皇誕生日の呼称は終戦によって、明治元年に制定された天長節(てんちょうせつ)より改称されたものです。

「天長節」の語はその明治初年より新たに用いられた名称かと思っていたら、初見はどうも『続日本紀』の光仁天皇(こうにんてんのう)の

宝亀6年10月13日の条、続いて仝10年10月13日にも記載があり、「この日天長節に当たれり、君臣を宴し、禄を賜う」とあっ

て、奈良時代後期にすでに用いられていたものです。

この語は更にさかのぼって、唐の時代玄宗皇帝が老子の「天長地久」の語に基づいて始めたと言うそうな、それが我国に伝来。

天地とともに天子の寿命の限りないことを願うという意味です。

同じような意味で『日本書紀』の神代紀に天壌無窮(てんじょうむきゅう)があります。

年の暮れに当り、各種の自然災害の多かった年が過ぎて、来る年は五風十雨(ごふうじゅうう)おだやかな世の中であることを願うばかりで

す。

2018.12.17
進む迎春の準備
テーマ:境内

 

昨日は神宮の自警団ほか関係者約30人によって、お正月の大掛りなものの準備をしていただきました。

大型の機械を使って、元旦から5日間燃え続ける大篝火(おおかがりび)も組み立てられました。

今日は午前9時より煤払祭(すすはらいさい)を行い、続いて神職以下巫女さんまで全員にて、本殿以下各社殿、社務所に至るまで、一年間

の煤をはらって内外をきれいにする煤払を行いました。

煤払は古くは12月13日と決まっていて、それぞれの家ではまず神様のおられる所から始め、この時に用いる箒(ほうき)は新しく切り出

してきた青竹を用い、その先には新藁(しんわら)を結びつけて、各所の煤、汚れを取ったものです。

この竹は各所をはらった道具、つまりはお祓(はらえ)を担ったものなので、大切に扱い正月の大とんどで焚き上げました。

やはり清浄な所に神様はおいでになり、清らかな環境は私たちの気持ちまでも、すっきりとなるものです。そうでないと家を守って下さる

年神様はやって来ないと言うことです。

年神様が快くお越しいただくようにボチボチお掃除を始めましょう。