石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2019.01.29
玉の緒祭(たまのおさい)
テーマ:境内

 

冬から春への節に移りかわる前夜、2日午後5時30分より拝殿にて行なわれるお祭りが、「玉の緒祭」です。

玉(たま)と魂(たま)は語源を同じくするといわれ、「玉の緒」は魂の緒で、つまりは我々の命を指しています。

冬から春にかわるこの時期は自然に恵みを与えてくれる太陽の光が弱まり、生命が衰微するに及んで、我々の命も枯渇すると考えた古代の

人々はこれを克服するため、鎮魂(たまふり)を行ったことが古典に見え、今も息災長寿、開運厄除を祈っています。

当神宮に伝わる物部系(もののべけい)の鎮魂の行法にて、拝殿内の一切の明りが消された中で行なわれ、鈴の音と呪言がかすかに聞こえて

きます。

古代のお祭りを彷彿とさせるものがあります。(見学は自由ですので興味のある方はどうぞ)㉑

2019.01.26
うっすら白く
テーマ:境内

 

強い寒気の影響で、早暁に少々雪が降ったとみえて、今朝の拝殿の屋根はうっすら白くなっていました。

降り続くことはなかったので、暫くすると消えてしまいました。

新年に降る雪は一年の豊年を約束する瑞祥(ずいしょう)で、良い知らせとされ、『万葉集』にも詠われ、宴をもったことも記されていま

す。

「み雪」とも表現されていて、「み」は接頭語として、今では雪に限らずさまざまな語につけられています。

本来は神・天皇・宮廷関係につけられていましたが、平安末期には敬意が薄れてきて、一般に広く用いられるようになりました。

もともとは御食(みけ)、御酒(みき)のように神様への敬意にもとづく語であり、雪にもご神意が意識されていたのです。

「新しき 年のはじめに 豊の年 しるすとならし 雪の降れるは」(17-3925)・・・(新しい年のはじめに豊年の予告らしい、雪の

降るのは)㉒

2019.01.23
文化財防火デー
テーマ:境内

 

1月26日の第65回文化財防火デーを迎えるにあたって、当神宮では本日午前10時より消防訓練を行いました。

今回は宮司が「一日文化財防災官」の委託を受けたことより、例年よりも大規模となり、はしご車も出動し神宮職員をはじめ、自警団、天

理消防署、広域消防組合、消防団、市の文化財課、警察、報道関係など50名を越す訓練となりました。

今日の訓練を知らずに来られた参拝の方々は、一斉放水をはじめ隊員の機敏な行動に、しばし熱心に見入っていました。

空気の乾燥するこの時期は火の始末に注意をはらい、特に火のついている間は油断禁物です。

戸締り用心、火の用心をどうぞ励行下さい。㉓

2019.01.21
はっけよい
テーマ:境内

 

かの辞書には「相撲の行司が、土俵の上で力士に向かって動きを求めて発する掛け声」とあります。

原意は「八卦良い」とも「発気揚揚」また「発気用意」との説明がありますが、どれも少々納得できません。

今朝の新聞には、天皇陛下、皇后陛下が大相撲初場所をご観戦になり、これが平成に入って23回目で、平成最後の天覧相撲と報道されて

いました。

事にふれて平成最後と報道されることに心が痛みます。

この初場所に刺激を受けたわけではないでしょうが、神宮のニワトリ君も参道で面と向かってにらみ合って立ちすくみました。

ここで思わずハッケヨイと掛け声をしたくなる程で、いざ空中戦かと思いきや、何事もなかったかのように離れて行ってしまいました。

(あまりの突然に後ピンでした。あーあ)㉔

2019.01.17
霜のおく
テーマ:境内

 

ここ数日、出掛けの朝の景色は霜が降り清新な白い色が、何とも魅力的でついつい見とれてしまいます。

『枕草子』にも「冬はつとめて霜のいと白きも」とあって、清少納言もその白さに関心を寄せています。

それでも厳寒ということではなくて、1時間もすれば忽ちに解けて、普段の殺風景な表情になってしまいます。

寒い時には霜を出すそうで、これを霜の声と言って、「しんしん」と聞こえるそうです。寒い時は五感の中でも聴力が豊かになるみたいで

す。

霜とは別物ですが霜柱も踏み入れると微妙な崩れる音がします。子供の頃は霜柱を踏んで楽しんでいたものですが、最近は温暖化のせい

か、踏むほどの霜柱を見たことがありません。

悲しきかな、やはり年のせいでしょうか、幼い頃が想起されるのは。㉕

「霜柱はがねのこゑをはなちけり 石原八束」