石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2019.02.08
梅に鶯(うぐいす)
テーマ:境内

 

今朝当宮の長生殿あたりから鶯の初音(はつね)が聞こえてきて、一瞬温かい空気の帯が漂ってきた感がありました。

これから朝のひととき、その囀(さえずり)が日毎に整ってくるのが楽しみとなりました。

長生殿にはいつ頃植えられたのかはっきりわかりませんが、紅梅白梅の老木が一本ずつあり、毎年今頃になると数えるほどの花が咲きま

す。

その一本の紅梅がついに今年花をつけなくなりました。

これで思い出されるのが「鶯宿梅(おうしょくばい)」のことです。

平安時代、村上天皇のとき御所の梅が枯れてしまったので、ある家から美しく咲く梅を掘り取り、移しかえました。

見ると枝に「勅(ちょく)なれば いともかしこし 鶯の宿はと問はば いかが答えへむ」(天皇のご命令ですので従いますが、毎年やってく

る鶯が私の宿は、と聞いたら何と答えましょうか)と書いてあった。

天皇様はこれを見て、深く感じ入り、梅の木をお返しになった、ということが『拾遺和歌県』ほかにみえます。

長生殿にやって来るウグイスくんも一本枯れてしまったので、きっと宿を探しているに違いありません。さてさて、いかが答えん。