石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2019.02.15
祈年祭
テーマ:境内

 

祈年祭は音読すると「きねんさい」、訓読みすると「としごいのまつり」となり、「とし」とは稲のみのり(稔・実)をさしていて、秋の豊

作を願って、春のはじめこの時期に各地で行なわれます。

明治後期より2月17日と決められ、当神宮は奉幣使の参向の日が19日だったので、その日を踏襲して今も19日に斎行しています。

同じ趣旨のお祭りが県内の村々では「おんだ」「おんださい」と称して、広く行なわれていて、この時活躍するのが牛です。

牛と言っても生きているウシではなくて、それぞれ特徴ある牛の面をつけて、稲作りの過程を結構おもしろく演じて行くのです。

この時に苗の代りに用いられるのが、松葉で作った苗で、松苗と呼ばれ、祭典後は参列者に授与されます。

やがてこの松苗は苗代作りや田植えの時に虫除け、豊作を祈って水口(みなくち)に立てられます。

田植えは今はすべて機械化されて、懸命に祈るが如く肘(ひじ)や股(もも)に泥をつけて作業をする姿は見なくなりましたが、市内の田で配

った松苗が立っているのを見ると、今にあつい信仰心が生きていることに感動します。(よろづにつけて涙もろくおぼゆ『蜻蛉日記』)⑯