石上神宮フォトログ 山の辺の杜から
2017.10.20
緑滴る
テーマ:境内

 

緑滴(したた)ると言えばよく夏に用いられる言葉で、夏山蒼翠として滴るごとく、秋山明浄にして粧うがごとく、冬山惨淡として睡る

がごとく、春山淡冶にして笑うがごとしと古来より四時を山にたとえて表現されます。

例年の今頃は秋も深まって、爽やかで心地良い季節のはずですが、秋霖と言うのでしょうか、雨の毎日が続き近辺の方々は稲刈りのタイミ

ングに悩んでおられます。

末社の檜皮屋根に蔓延(はびこ)る苔はしとしと雨がお好みで、日々いよいよ美しい緑を際立たせています。

檜皮葺は軽快で優雅な直線、曲線を美しく表現できる日本伝統のすばらしい技術ですが、その屋根にとって苔は全く厄介な代物です。

世の中、見た目の美しさは考えものです。

2017.10.16
献納の荷前(のさき)
テーマ:境内

荷前とは神様に奉られる初物(はつもの)のことで、すでに平安時代には諸国から荷前の初穂(はつほ)が献上されており、伊勢の神宮以下諸

神社に供えられた。

初穂とはすべての生産物の初物を指し、生産を司る神様に収穫できた感謝と今後の予祝を含めて奉献された。

この新穀を運ぶ勅使は荷前使(のさきのつかい)と称され、当神宮においても15日午前10時からの例祭斎行に先立って、奉幣稚児一行の

社参があり、この時2人の荷前使により稲の初穂が茎のまま青竹の両端にかけて運ばれました。

昨日行われた例祭にて式次第に則り、荷前使より大前に青々とした稲穂が奉奠され、暫くの間は氏子さんの感謝の意を込め、拝殿内に据え

置かれます。

2017.10.12
御神宝(ごしんぽうと音読します)
テーマ:境内

来る15日の御例祭は午前10時からあり、午後1時よりはお旅所のある田町までを往復する渡御祭があります。

この時の渡御列次の人員は180名にも及び氏子62町よりの氏子の方々の多くの奉仕になるところが大きいものがあります。

この渡御の列の中特に神様のお使いになるものがご神宝と呼ばれています。

ご神宝は正しくは「ごしんぽう」と読み、当初は神の宿るもの、「出雲国造神賀詞」では玉・鏡・剣・白馬・白鳥などと、一般的には横刀

(たち)、弓(ゆみ)、箭(や)、桙(ほこ)、楯(たて)、靫(ゆぎ)、鞆(とも)、織機・琴など道具的なものも多く含まれます。

当宮では渡御の中で特に御神宝所役が決められ、御楯(おんたて)4人・御鉾(おんほこ)2人・御弓(おんゆみ)1人・御矢(おんや)1人・御

太刀(おんたち)2人・甲冑騎馬(かっちゅうきば)2人の計12人の人たちが直垂土下(ひたたれかみしも)の姿で奉仕します。

このお祭りの起源は平安時代後期、当神宮を厚く信仰されていた白河天皇が参議の源俊明に命じて、奉幣の儀があり、賀茂の祭りでも行わ

れる走馬十列(そうめとおつら)と奉納したことに始まり、今から936年前のこととなります。

無事に皆さんと心を一つにやり遂げたいと願っています。

2017.10.07
神領(かみうしは)き座(ま)す
テーマ:境内

 

朝の天気が心配されましたが、大雨になることもなく諸準備は順調に進みました。

御例祭の斎行に当り、各種ご奉仕いただく氏子自警団の皆様、早朝からお集まりいただき、祭器庫をはじめ各所に納まる品々を拝殿はじめ

境内に舗設(ほせつ)、注連縄をつけたり、提灯、行列の幟(のぼり)、テントの準備など例年のことながら手慣れた様子で昼前には終了しま

した。

渡御神幸(とぎょしんこう)の中心となるご鳳輦の据え置かれる場所には、四周に注連縄が張り廻らされました。

この中は神様が領(うしはく・領有する)く場所となります。

近隣氏子区域に鎮座する氏神さんの例祭もこの三連休に数多く重なり、なかなか忙しい日々が続き、気持ちの高揚を覚えます。

2017.10.04
ふるまつり準備中
テーマ:境内

 

日に日に15日のふるまつりと称せられるご例祭が近づいてきました。

社務所の中の空気はと言えば、各人が何かしらそれぞれに例祭準備中といった雰囲気を醸し出してきています。

境内各所の装飾は順々に進められていて、総勢200名にも及ぶ渡御奉仕者の装束も検(あら)ためられて、各部屋に並べられます。

馬に乗り武具を着装して、渡御の威儀をより一層添える甲冑(かっちゅう)の装束一式(一具と言う)は一番奥に調(ととの)えられます。

例祭では、午前10時からの祭典開始に当って、御旅所となる田町より午前9時出発にて衣冠姿の稚児が騎馬にて従者20名をしたがえ

て、奉幣を持って社参します。

当日はこの田村奉幣稚児の騎馬をはじめ、宮司以下神職・献幣使・甲冑など計八頭の馬とともに、御鳳輦を中心に長い渡御の列が進んで行

きます。

考えないことにしているのは当日の天気です。